そこのあなた、寝ても寝ても、疲れがとれないんじゃないかい?検診でメタボを指摘されなかったかい?仕事中に眠くならないかい?毎晩いびきがうるさいと、カミさんに嫌な顔をされているんじゃないかい?
オイラの場合、20代の後半から予兆はあった。寝ても寝ても、疲れがとれない。毎日8時間は眠っているはずなのにどうにもだるい、疲れる、やる気が出ない。それでも気が張っている間は仕事はできるから、ここは“ファイト一発!リポ△▽ンD”しかないぜと、なんとかやり過ごしてきた。
30代に入って、疲れはますますとれなくなった。オイラは35歳でデキ結婚した。当然、新婚1年目から子育てに突入…。あぁ、泣き声で夜眠れない。掃除、洗濯、子どもの入浴…。毎日19時前には帰宅して、それなりに育児もがんばった(記事:離婚の苦労は~で察しておくれ)。
つ、つ、疲れがとれない!“ブブ、ブヒィ~~~ッ!!”そんなある朝、窒息しそうになって目が覚めた。おかしい、これは異常だ。身体が何かを訴えている。オイラは必死で情報を集めまくり、ついにある病院へ駆け込んだ。
病名は、当時ほとんど知られていなかった、SAS(睡眠時無呼吸症候群)。オイラが探し当てたのは代々木の草分け的なクリニックだった。口や鼻の気流が10秒以上停止すると無呼吸だそうで、“立派な無呼吸症ですね~”と言われた。
無呼吸症は寝ている間に舌根が気道を塞いで起こる。肥満体質や軟口蓋に肥大が見られる人や、骨格に問題がある人に多いと言われている。医師に診断を受けてからというもの、30年近くC-PAPという鼻にかけたマスクから送られてくる空気のお世話になっている。
オイラの場合、検査は頭のあちこちに電極をつけられ(最近は簡易的なものもある)包帯でミイラ男のようになりながら、一泊で行われた。寝ている様子をモニターで監視され、電極から送られてくる脳波を一晩中技師が記録するってわけだ。治療にかかる費用は、1泊検査で約2万円(当時)。機器はレンタルで医師の指導付きでひと月4~5,000円(保険適用)だ。
C-PAPには慣れが必要かもしれない。強制的に一定間隔で空気が送られてくるわけだから、どうしても機械のリズムに合わせようとしてしまう。早く馴染むコツは、あくまでも自分が楽に呼吸できるように、自分のリズムを保つことだ。
睡眠時無呼吸症候群は心臓発作、心不全、脳梗塞、糖尿病、不整脈などの原因になるそうだから、もし不安なら、ぜひ一度検査をお勧めしたい。いまは耳鼻咽喉科でも無呼吸症外来をやっているし、ハードルはずいぶん下がった。さあ、100歳までへろへろ行こうぜ。
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